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活躍する日本農業法人協会の会員をご紹介します。

会員限定の情報紙「Fortis夏の特集号」から、活躍する日本農業法人協会の会員をご紹介します。
会員紹介 <第2弾>

農業で地域や社会に貢献!!
~新たなチャレンジを続ける宮本社長の原動力~

茨城県
 株式会社 れんこん三兄弟

代表取締役 宮本 貴夫 

霞ケ浦と利根川にはさまれた茨城県稲敷市浮島は、利根川が運んできた砂地がレンコンの肌を白く、きめ細かに育てるレンコンの名産地だ。美しく広大な蓮田は、地域の風物詩となっている。
そんな浮島にて、レンコンや農業の魅力発信に取り組んでいるのが(株)れんこん三兄弟だ。その名の通り、三人の兄弟が中心となって経営をしており、蓮田の面積は26ヘクタール、年間約300トンの出荷量を誇る。
今回は長男であり代表取締役の宮本社長に、農業や法人経営に対する想いを伺った。

就農のきっかけは農業への恩返し

▲レンコンの収穫の様子。
従業員は非農家出身者が多く、
県外からの移住者もいる。

大学卒業後、体育講師として教鞭をとっていた宮本社長が家業を継ごうと実家に戻ってきたのは『世間の農業へのイメージを良くしたい』という想いからだった。「社会に出てみて、世間一般では農業が辛く苦しいものとして見られていると感じ、違和感を覚えた。自分たちを育ててくれた農業のイメージを変えたい」。その想いを弟たちと共有し、農業のイメージ向上、新しい農業の形を目指して宮本社長の挑戦が始まった。

生産者と消費者の繋がりを大切に

父の下でレンコン栽培のノウハウを学ぶなかで、育てたレンコンがどこで誰に購入され、どんな評価を受けているのか、気になるようになった。そんな疑問から、父の時代には全量を農協に出荷していたレンコンについて自らの手で販路開拓に乗り出し、(株)れんこん三兄弟を立ち上げた。直売所での販売から出発し、地道な営業努力を重ねて飲食店や小売店に販売を広げ、現在では都内100店舗あまりのレストランと直接取引を行っている。「飲食店や小売店にとって、どんな商品が喜ばれるのかを考えながら、評価を畑にフィードバックしてPDCAサイクルを回すことで、商品価値を磨くことができた」と販路拡大の秘訣を教えてくれた。
また、飲食店にレンコンの収穫風景を掲載したチラシを設置する等の工夫により、消費者が作り手に想いを馳せることのできる関係づくりにも邁進している。

全国の農業法人経営者との出会い

更なる経営拡大のきっかけとなったのは日本農業法人協会が開催する「次世代農業サミット」への参加だったという。

▲自社加工している「れんこんちっぷ」。レンコンの味と食感が楽しい。

当時、「会社としては成長段階の踊り場にいた」と話す宮本社長。次世代農業サミットに参加し、全国の同世代の農業者が魅力的な経営をしていることに刺激を受けた。「自分にももっとやれることがあるはずだ」と強く感じ、積極的な雇用と加工品の開発に踏み切った。そして誕生したのが、人気商品『れんこんちっぷ』だ。その後、生産規模も拡大し、サミット参加から4年で会社の売上は倍に成長した。
入会当初は日本農業法人協会を活用しきれていなかったものの、イベントへの参加を契機に一気にネットワークが広がったという宮本社長。「参加する度に新たな刺激を受けることができた。誘ってくれた先輩方に感謝したい」と当時を振り返った。

農業・農産物の魅力を次世代の子どもたちへ

現在、宮本社長は農業経営と両立しながら、今年11月に3年振りに日比谷公園で開催される食育イベント『Farm Love withファーマーズ&キッズフェスタ2022』の企画・運営を先導している。本イベントに携わるのは、「子どもたち世代に向けて楽しい農業の姿を発信し、農業界を活性化していきたい」との想いからだという。「ネガティブなイメージがある仕事は、将来の職業の選択肢にならない」と話す宮本社長。本イベントでは、初めての収穫体験に喜ぶ子どもたちの笑顔が溢れる。その姿に、少しずつ農業の魅力が伝わっていることを実感するそうだ。
また、将来的には自社の出荷場を核とした『れんこんパーク』を作る構想もあるようだ。「人々が集い、レンコンの名産地として地域の魅力を世の中に発信できるランドマークにしていきたい」と生き生きと語る宮本社長は、まさに『楽しい農業』の体現者だ。

▲(株)れんこん三兄弟のメンバー。役員・正社員・パート社員・
外国人技能実習生等含めて総勢30名。

「経営拡大にはリスクを伴うものであるし、食育の取り組みはすぐに売上に直結するものではないかもしれない。しかし、なぜチャレンジするのかと問われれば、農業を始めた原点に立ち返る。農業やレンコンを通して、地域・社会に貢献していきたい。それに伴い、社員がより豊かに暮らせる会社を作っていく」と力強く語った。

世間における農業のイメージを変えたいとのきっかけで就農し、農業への想いを原動力に様々なことに取り組んできた宮本社長。『楽しい農業』の体現者として、農業や農産物の魅力を発信し続ける宮本社長の存在が、農業界の明るい未来を切り拓いていくに違いない。

更新日:2022年7月14日

※この記事に関するお問い合わせは日本農業法人協会まで